【スキル体系】コンバージョン発生を認識(ディフェンスリバウンド)

2022-04-01スキル体系コーチ, スキル体系, ミニバス, リバウンド

バスケットボールは、オフェンス(攻撃)とディフェンス(守備)が目まぐるしく切り替わるスポーツです。
オフェンスからディフェンスへ、ディフェンスからオフェンスへ、この切り替わりのことをコンバージョンと呼びます。
コンバージョン(conversion)とは、英語で「〜からの変化、転換、変化」という意味。
リバウンドは、試合中に発生する最も多いコンバージョン。
勝敗を左右する大事な要素となります。

スキル体系図

解説

 攻守切替の共有

マークマンがシュートを打ったら、周りの選手にコンバージョン(攻守切替)が発生したことを伝える。
試合をプレイしている選手はもちろんだが、試合を見ているベンチも声をかけることで協力することが可能。

 攻守切替の認識と伝達

周りの声や視覚でコンバージョン(攻守切替)を認識し、素早くリバウンドの体勢に入る。
図中には載せていないが、「リアクション(反応)」のコーディネーション能力が重要となる。

 大きな声を出す

コンバージョン発生を味方選手に伝えるためには、声を出すことが効果的。
シュートが打たれたことを声で知らせ、みんなでリバウンドの体勢に入る。

 マークマンを捕らえる

リバウンド体勢に入ったら真っ先に行うことは、素早く自分のマークマンを認識して、ブロックアウトを行うために距離を詰めること。
ヘルプポジションなど、マークマンから離れている場合は特に素早い動作が必要となる。

 関係者の位置関係の把握

相手や味方の位置に応じて、自分の役割を瞬時に判断することが重要。
例えば、自分のマークマンがセーフティのためにゴールから遠ざかったいる場合には、マークマンを捕らえる必要はない。
そのままリバウンドに参加する必要がある。

 相手の動きを予測

リバウンドボールを獲得することが目的なので、常にマークマンを視界で捉えていることは難しい。
相手に触れることで位置を確認するのは効果的だが、それだけでは不十分。
相手の動きを予測して封じ込めることが重要。

 セーフティの見極め

マークマンがセーフティに行った場合、ボックスアウトを行う必要はない。
ボックスアウト不要であることを素早く見極めリバウンドに参加することで、人数的に有利な状況でリバウンド争いに臨むことができる。
ミニバスでは、何も考えずにマークマンに付いて行ってしまう可能性が高い。
相手の戦術をしっかり理解して動くことが重要。
目的はボックスアウトを行うことではなく、リバウンドボールを獲得すること。
ボックスアウトはそのための手段。

 試合展開に応じた対応

試合展開に応じて、セーフティもオフェンスリバウンドに参加させるという賭けに出ることも考えられる。
試合展開を把握して備えておかなければ、簡単にオフェンスリバウンドを取られてしまうことも考えられる。
相手のリスクを逆手に取り、カウンターの速攻が成功しやすいということも念頭に置いておく。

 優秀な相手選手の封じ込め

相手に優秀なリバウンダーがいる場合には、チームの戦略として、リバウンドを取ることよりも取らせないことに専念するという選択肢もある。
リバウンドに参加せず、優秀なリバウンダーを締め出すことに専念するなど。
1人で無理なら、2人付けるという選択も。
ただし、ミニバスでは、マンツーマンが原則。
リバウンドの瞬間だけ異なるマークマンに付くというのは、難易度が高いように思う。

 ファウル数による駆け引き

パーソナルファウルを4回している相手選手は、積極的にリバウンドに絡む可能性が低くなる。
その選手をマークしているディフェンダーは、リバウンドボールを獲得できる可能性が高くなることを意味する。
ファウル数も把握して駆け引きをさせる作戦も。

 オリエンテーション(定位)

バスケットボールの基礎となる、コーディネーション能力の一つ。
時間と空間の関係を認識する感覚。
リバウンドでは、自分や相手の位置関係、頭上から飛来してくるボールの位置関係、これらを正確に把握する能力が必要となる。

 アダプタビリティ(変換)

バスケットボールの基礎となるコーディネーション能力の中でも、アダプタビリディは最も重要な能力。
相手の動きに対応する能力のことを言う。
リバウンドを取ろうとゴールに近づいて来る相手選手の動きを予測し、適切な対応を行う能力が必要となる。

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スキル体系図の見方

参考文献