【ミニバス指導】練習計画を立てるための手順

バスケ指導コーチ, ミニバス

前回の記事で、ミニバスコーチとしてチーム運営するにあたり、練習計画が大切であることを紹介しました。

【ミニバス指導】練習計画の大切さ

今までは、チームのスローガン、月間テーマ、1日単位の練習メニューについては資料化して、まあまあ関係者間で共有できていたと思います。
しかし、なぜこの練習メニューがスローガン達成につながるのか?といった関連性が、しっかりと定義されていなかったと反省しました。
そのために足りていなかったものが練習計画です。

練習計画を立てるために、具体的に何をどうすれば良いのか?
手順について勉強した結果をまとめます。

参考にした情報

まず、今回の記事を書くにあたり、参考にした書籍を紹介しておきます。
色々な媒体で情報収集を行っていますが、以下の3つが主な情報源となっています。

この時代、ネットを中心に多くの情報が溢れかえっていますが、必要な情報だけのつまみ食いとならないよう注意しています。
体系的に知ること、深く知ること、最新の情報にも触れること、これがバスケット指導者としても大切なんだろうと思います。
ソフト開発に置き換えると、サンプルコードの寄せ集めだけでソフトを作り上げてしまうコピペプログラマー。
想定外の動きをしたり、トラブルが発生したりすると、すぐにお手上げ状態となってしまいます。
バスケの指導現場でもそうならないよう、これらの貴重な情報源を用いて、しっかりと基本的なスキルを習得していきたいと考えています。

バスケットボール指導教本 改訂版 [上巻]
公益財団法人 日本バスケットボール協会

日本バスケットボール協会公式の指導書であり、指導者として必要な知識がリファレンス的に網羅されている良い書籍だと思います。
普段多くの情報を参考にしますが、この「バスケットボール指導教本」に随所で立ち帰るようにしています。

バスケットボールの教科書 4 指導者の哲学と美学
鈴木 良和 (株)ERUTLUC代表

バスケットボールの家庭教師で有名な(株)ERUTLUCの代表である鈴木良和さんの書籍です。
バスケットボールを構成する要素、定義を深掘りして、本質に迫る素晴らしい書籍です。

バスケの大学
三原学さんのブログ
https://coach-mm.com

三原学さんのブログ「バスケの大学」は、コーチに就任したての頃、長くコーチ業をやっている幼馴染に教えてもらいました。自身の体験通じた貴重な情報を、大変分かりやすく解説されており、YouTubeチャンネル、ネットラジオなど継続的に活用させて頂いております。

練習計画を立てるための手順

前置きが長くなりましたが、練習計画を立てるための具体的な手順に入ります。
上記の書籍等で学んだことを記録していきます。

概要

今回学んだ、バスケット練習計画を立てるための手順を、1枚の図にまとめました。

練習計画を立てるための手順


各要素について詳しく見ていきます。

必要項目の体系図

スローガンを達成のため、選手たちに学んで項目を列挙していきます。

列挙するにあたり、自身のプレーヤーとしての経験や、今までの指導経験から挙げることは簡単だと思います。
でも、それだけだと偏ってしまい、よりチームに対して重要な項目を見落としてしまう可能性があります。
そのため、書籍や動画教材、インターネットなどの情報や、他のチームのコーチよるアドバイスなど、広く情報収集を行うことが大切となります。
この段階では、とにかく考えられる項目を全て挙げることが重要とのことです。

そして、挙げた項目の中から、チームや選手の現状と照らし合わせて、取捨選択を行う。
「チームの今のレベルでは、到底期間内には習得できなそうだな。中学校に行ってから頑張ってもらうとして、今は地盤作りに徹しよう。」など。
優先順位の決め方は、以下の3段階で設定するのが良いとのことです。

M: Must(必ず行う)
S: Should(Mustの次の段階として行う)
C: Could(時間があれば行う)

必要項目の体系図を作成するにあたって、「スローガン」と「チーム・選手の現状把握」の要素が影響しあうことになると思います。
どういうチームにしたいのか、まずは明確なスローガンと立てることが第一だと思います。
そして、チーム、選手の状況を正しく把握しなければ、適切な優先度設定はできません。
どのようにチームや選手の状況を評価するのか?これだけでも非常に楽しみ甲斐のあるテーマかと思います。
後日掘り上げていこうと思います。

長期計画

必要項目の体系図で明確にした取り組むべき項目。
それらをいつまでに習得するのかを定めるのが長期計画です。

まずは、マイルストーンとなる大会や試合を記入します。
そして、それまでの期間を「一般的準備期、専門的準備期、試合期、移行期」の4つの期に分けます。
期間ごとに習得する項目をあてはめていきます。

中期計画

長期計画で、各期間で習得すべき項目を決めました。
それを具体的にどんな練習で取得するのか、具体化していくのが中期計画です。

1週間の計画

中期計画で具体的な練習にまで落とし込みました。
週単位で、この練習にどのくらい時間をあてることができるのかを計画します。
選手の疲労や回復効果を考慮して、適切に休みを入れることも必要となります。
また、学校行事や体育館割り当てのなど練習環境の都合も関わってくると思います。

1日の練習計画

1日単位で行う練習をタイムテーブルを意識した練習メニューとして作成します。
1日の部活動の中には、ウォーミングアップやクーリーングダウン、コーチからのお話や、選手の反省など、スキル習得以外の大切な活動もあるかと思います。それらも考慮して時間単位で計画していきます。

手順が分かった上で改めて振り返る

練習計画を立てるための手順が分かりました。
その上で、今までの自分を振り返ると、以下のものはまあまあできていたと思います。

・チームスローガン
・中期計画の一部
・1日の計画

「中期計画の一部」については、月単位で強化すべきテーマを取り決めて活動したといやつです。
ただ、全体的な流れは頭の中にあっても、計画として共有していませんでしたので、月単位でぶつ切りでテーマ設定したのと変わらないことが分かりました。

振り返ってみると、年間計画、週の計画が抜けており、スローガンからトップダウンで日々の活動まで結びつける必要があると改めて思いました。

新たな疑問

練習計画を立てる手順が分かりました。
今後はこの手順に沿って、不足した検討と資料化をひたすら実践するのみ。

なのですが、実際にやろうとすると新たな疑問も湧いて来ます。
ただ手順を知るのと、実際に手を動かすのとでは大違い。
新たな疑問が湧いてくるということは、進歩した証だと思います。

疑問というのは、「選手に学んでほしい項目」の洗い出し。
それは、どのぐらいの「粒度」で行えば良いのか?

参考にした指導書には、チームオフェンスの例として、「リバウンドからのファストブレイク」という項目がありました。
自分のチームにとっても最重要項目です。

でもこれって、「リバウンド」と「ファストブレイク」2つの要素に分かれないかい?
チームに必要な項目として挙げる分には良いと思います。
ただ、具体的なドリル化することを考えると…

リバウンドはリバウンドでも、ボックスアウト、ジャンプ、キャッチの姿勢とか、習得して欲しい要素がいっぱい集約されています。ファストブレイクだって同じこと。

挙げた項目を長期計画に割り当てるまではスムーズにいきそうです。
しかし、中期計画で具体的なドリル化するところ、一筋縄で行きそうに無いぞ!

まだまだ勉強することいっぱいありそうですね。
引き続き頑張ります。

最後までお読み頂きありがとうございました。