【スキル体系】ディフェンスリバウンドからの展開

2022-04-09スキル体系オフェンス, コーチ, スキル体系, ミニバス

トランジションとは、コンバージョン(攻守切替)が発生してから、攻撃側がゴール付近までボールを移動させる過程のことでした。
この時のオフェンスをトランジションオフェンスと呼びます。

トランジションオフェンス開始のきっかけは、以下の3つの要因があります。

  • ディフェンスリバウンド
  • ターンオーバー
  • シュート成功後のスローイン

本記事では、ディフェンスリバウンドからトランジションオフェンスに展開するケースを取り上げ、体系図について説明していきます。

スキル体系図

 

解説

 ワンパス速攻

ディフェンスリバウンドを獲得した瞬間、相手よりも前を走るフリーの味方が居る場合には、 ワンパス速攻 を狙うべきです。
パスが通れば確率の高いレイアップショットを打つことができ、相手にも精神的に大きなダメージを与えることができます。

ワンパス速攻を成功させるために、リバウンドを獲得していない選手に必要なこと。以下の通りです。

  • オフェンスの開始を素早く認識し、 ディフェンスの位置 を把握した上で、 ゴールに向かって走る こと。
  • 後ろから飛んできたボールをしっかりとキャッチ。トップスピードで走っている状態からの正確な レイアップショット

また、パスを出す側、リバウンドを獲得した選手に必要なことは以下の通りです。

  • 前を走っているノーマークの味方を瞬間的に認識すること。( ノーマークの判断
  • ロングパスを出すために必要な ベースボールパス のスキル。

走っている状態で、後ろから飛んできるボールをキャッチしてレイアップシュートに持っていくこと。
ミニバスレベルでは、かなりレベルの高い複合的な動作だと思います。
とは言え、さすがゴールデンエイジ。練習すればすぐにできるようになるんですけどね。
コーディネーション能力の中でも、空間を認識する能力「 オリエンテーション」が重要となります。

そして、パスを出す側ですが、ミニバスでも4年生など若い世代では特に、ボールを遠くまで投げるという筋力が足りない場合が多くあります。
無理なロングパスで届かずにカットされてしまい、せっかく獲得したディフェンスリバウンドが無駄になってしまうということも。
パスを出す側は、自分がどこまで遠くまでパスを投げることができるのか、まずは認識することが大事だと思います。

そういう意味では、ワンパス速攻というのは、選手が限定されますので、ミニバス現場では優先度がやや低めのスキル要素になると考えます。
ここまで書いておいてアレですが。

 アウトレットパス

ディフェンスリバウンドの項目でも登場した内容です。
ディフェンスリバウンドからトランジションオフェンスに展開する場合で、一番多いケースかと思います。

リバウンドを獲得した直後は、選手が密集しており、常にボールを狙われている状況と考えた方が良いです。
そのため、 レシーバーとの連携 を行うことで、確実に  アウトレットパス を出したいところです。

 パスを受ける位置 は、基本的にはサイドレーンの人口密度が低い領域となることが多いと思いますが、チームでしっかりと取り決めをしておく必要があると思います。
相手プレーヤーがパスカットを狙って来ても咄嗟にパスを止めることができる、 チェストパスや オーバーヘッドパスといった両手でパスを行うように心がける必要があります。

パスも両手で出すべきところ、片手で出すべきところ、それぞれ意味があるプレーです。
片手でカッコつけた変なパスを出してカットされたり、周りをろくに見ないまま謎のジャンピングパスをしてしまったり、自分のチームでは良く見受けられました。
使用する場面をしっかりと教え、なぜそのパスを行ったのか?選手たちが答えられるようでなければダメですね。

 ドリブルで抜け出す

アウトレットパスをどうしても出すことができない場合には、 低いドリブルを使って密集地帯から抜け出す必要があります。
ここで、ドリブルが得意な選手であれば、そのままボール運びを行うことでも良いと思います。
と指導教本には書いていました。

ただし、どうしてもパスを出せなかった場合の対応です。
ドリブルよりもパスを繋いだ方が断然早くゴールに近づくことができる。
このことを、チーム全員が認識した上で、プレイを選択しなければならない。そう思います。

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スキル体系図の見方

参考文献