【ミニバス】声を出すチームは強くなる
こんばんは!
本日のテーマは「声」です。
ミニバスのコーチとしてチームを運営していますが、前回の記事ではチームの決まりごとの中から「感謝」を取り上げ、普段子供たちに伝えていることを書きました。
今回もチームの決まりごとを取り上げ、「声を出すチームは強くなる」というテーマで書いて行きたいと思います。
大きな声を出す
私のチームでは、以下の決まりごとを設けて日々活動しています。
下図は体育館のホワイトボードに貼ってる紙の抜粋です。
前回紹介した「感謝の心を持つ」に続いて、今回紹介する決まりごとは「大きな声を出す」となります。
決まりごとは全部で3つあり、もうひとつは「時間を大切にする」です。
「声」については、どこのチームも重要視していることだと思います。
私も決まりごとを作るにあたり、真っ先にとても重要なことだと思い採用しました。
それでは、なぜ、声を出すと強いチームになるのでしょうか?
「感謝がバスケ上達につながる理由」と同様、理由を説明するにあたって書籍等で色々勉強しています。
結果、ミニバスの現場では、以下の2つの理由なのだろうな。と考えています。
- 本来の力を発揮できる精神状態を作る。
- 複数のことを同時に行える運動神経が高まる。(コーディネーション能力のカップリング)
これについて、もう少し深く見て行きます。
本来の力を発揮できる精神状態を作る
私のチームの課題。とにかく試合になると全く何もできない。というものがありました。
一言で言うと飲まれている。
慣れないユニフォーム。慣れない会場。強そうな相手チームに。
普段と異なる状況に、全員が緊張してしまっているのです。
緊張しないように盛り上げても、いざ試合が始まる!という状況になると一気に表情が変わる。体の動きも固い。
試合のちょっと前までは、ワイワイガヤガヤ、緊張の微塵も感じなかったのに。
この対策として、試合中、更に声を出させることを徹底しました。
主にディフェンスの時の、マークマンのナンバーコール。
他にもありますが一番徹底できたのはこれでした。
クォーターごとにディフェンスリーダーを決め、「ナンバーコール!」と周りに声がけ。他のメンバーは「4番OK!」など大きな声を出す。
どこのチームでも当たり前にやっていることですが。笑
忘れることもあるので、ベンチからも「ナンバーコールの号令は!」、「声小さくなって来たぞ!」。
とにかく徹底したところ、飲まれっぷりが大きく軽減されたと思います。
さらに、私も試合中はなるべく立つようにして、コートに向かって声を掛けを心がけました。
「ディフェンス頑張ろう!」、「1本取ろう!」「リバウンド!」、「ナイッシュー!」などなど、ごくごく分かりやすい言葉をひたすら繰り返す。
勝ってる時は、ただ喜んでるおぢさんになっていたかも。笑
「声が常にある状況を作る」
そうすることで、「いらない緊張がほぐれる」→「やるべきことに気持ちが向く」→「集中力が増す」→「本来のプレーができる」って感じだと思います。
複数のことを同時に行える運動神経が高まる
ミニバスのコーチとして、コーディネーション能力を高めることが重要と考えています。
コーディネーション能力とは、簡単にいうと「運動神経」のことです。
足が速い、ジャンプ力が高いなど「身体能力」とは別に、自分の体を思い通りに動かす「運動能力」のことを言います。
12歳(小6)までは、神経系の発達が顕著な年代。
コーディネーション能力を高める練習、コーディネーショントレーニングをたくさんやるべき。
というのが、現代バスケの常識であると理解しています。
大人になって初めて自転車に乗ろうとしても、なかなか習得することができない。
よく聞く例ですね。
この理由が、神経系の発達は12歳を過ぎるころに頭打ちとなり、それ以降は新しいことを習得するのが難しくなるためと言われています。
このコーディネーション能力ですが、下表に示す通り7つに分類されています。
『バスケットボールの教科書 1巻 技術を再定義する』鈴木良和 著
から得た情報を自分なりにまとめます。
変換能力(アダプタビリティ) | 状況の変化に対応して、瞬時に動作を変化させる能力。 |
連結能力(カップリング) | 様々な動作を同時に行う能力。 |
識別能力(ディファレンシング) | 対象物との距離を認識して、適切な力を加えられる能力。 |
定位能力(オリエンテーション) | 速さと時間と距離の感覚を司る能力。 |
リズム能力 | 目で見てイメージした通りのタイミングで動く能力。 |
反応能力(リアクション) | 外部からの入力に対して素早く反応する能力。 |
バランス能力 | 自分の体のバランスを取る能力。 |
コーディネーション能力ついては、こちらの記事でも紹介しています。
この中の、連結能力(カップリング能力)に着目してみます。
これは、複数の違う動作を同時に行う能力です。
具体的な例では、
ボールを2つ持って同時にドリブルする。
右手でドリブルしながら、左手はパスをする。
のような練習を行うことで、この連結(カップリング)能力を高めることができます。
この複数の動作に「声を出す」という運動も含まれると私は考えています。
ドリブルしながら、味方の位置を目で認識しながら、声を出して動くように指示をする。
ディフェンスの場合には、相手の動きを認識して、ポジションを変えながら、声で味方にマークマンを捉えていることを伝える。
そう思う理由は、普段の部活動。
いつもいつも練習中「声出せ!」の指摘が絶えないためです。
何かに集中してしまうと、途端に声が小さくなったり、全く出なくなったりする。
声を出しながら行うドリブル練習も、ミスらないよう集中すればするほど声が出なくなる。
そこで、「声が出せる」ということは、カップリング能力が高い。
カップリング能力が高ければ、試合中も必要なコミュニケーションを、動きの中で自然に取ることができる。
だから、声を出せるチームは強いのではないか?という理屈です。
逆に言えば、強くなるためにはカップリング能力は不可欠。
そのために、何かの動作をしながら、自然に声を出し続けられるよう、日々訓練をしなければならない。
とも言えると思います。
以上、まとまりが無くすみません。
「声を出すチームは強くなる」について、自分なりの考えについて書かせて頂きました。
コーディネーショントレーニングの話など、ミニバスの現場ならではの情報発信を今後も行っていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
それではまた!