【ミニバス】なぜ感謝の心を育てるとバスケが上達するのか?

2022-04-27バスケ知識チーム, ミニバス

こんにちは!

ミニバス(男バス)のコーチをやっていますが、昨年末に最後の大会を終えた6年生。
そろそろ引退の時期が近づいて来ました。
今回は、今まで子供たちに伝えてきたことの中から、感謝の心とバスケ上達の関係性について書いていきます。

感謝の心を持つ

私がチーム運営するにあたり、重要視している要素の1つ「感謝」。

チームの決まりごとに掲げ、一年以上活動してきました。
下図は、体育館のホワイトボードに貼ってるスローガンの抜粋です。

感謝の心を持つこと。
それは、バスケット上達の地盤を作ることだと私は考えてます。

なぜ、感謝がバスケットにつながるのか?

感謝することは、気付く力を育てること。
そして、気づく力が高ければ高いほど、自分の体や心の変化にも気づくことができる。
結果的に、バスケットの上達スピードの向上につながる。

このように私は考えて、何度も子供たちに言い聞かせてきました。

気づく力を育てる

気づく力が高く、自分の体の変化にもいち早く気づくことができるなら…

基礎スキルを習得段階で、イメージ通りにパスを出せない。ドリブル練習でいつも足に当たってミスしてしまう。といった失敗の原因に、人より早く辿り着くことができると考えます。

そういう子は、コーチからの助言も素直に聞き入れます。
そして、助言の中から、自分の体の状態に最適なものを取捨選択して、フィードバックすることができます。
結果、好循環が生まれ、どんどんうまくなっていく。
そういう理論です。

また、イライラしていたり、集中力を欠いていたり、平常心で無い選手がいたとします。
そう言う子には、「なんでイライラしてる?」「どういう気持ちでそういうプレーをしたの?」その子の心を問うようにしています。

自分の心の状態に気付くことができれば、自分を客観的に見つめ、早く立ち直ることができます。
その心の状態を外にアウトプットするところまでできるなら、こちら側も効果的な励まし、アドバイスをすることができます。

今年引退する6年生の中で、試合中に、相手が落とした眼鏡を誤って踏んで壊してしまった子がいました。
自ら志願して泣きながら謝りに行った、心の優しい子でした。
彼は、人一倍周りにも気を配れるし、私の話もいつも目を見て頷きながら、しっかり聞く子でした。
一年経った今、彼のシュートフォームは一番綺麗。
シュート確率も一番高い。(ノーマークならね。笑)
私の理論を裏付けてくれたような気がしています。

もう一つの例。
2Qでディフェンスに何度もファウルを食らい吹っ飛ばされ、痛くて泣いて、心が折れている子がいました。
ハーフタイムで「今どういう気持ちだ?」と聞くと、「悔しい」とのこと。
「だったらプレーでやり返せ!」というと、いつもなら潰れてしまっていたところ、3Qで見事に息を吹き返し、持ち前のドライブを決めてくれました。

自分の体、心の状態に気付くこと。
気付く力、偉大です。

感謝の心はなぜ気付く力を育てるのか?

答えは簡単です。
相手のことを考えなければ、感謝できないからです。

普段の部活でも、体育館や保護者、コーチに向かって「ありがとうございました!」って言いますよね。
練習試合でも「今日の練習試合、ありがとうございました!」大きな声でお礼を言います。
どこでも当たり前にやっていることだと思います。

なぜ、「ありがとうございました!」と言うのか?
それは、今まで代々そうして来たからです。
この場面ではこういう挨拶をする。キャプテンからキャプテンへ引き継がれて来たのです。

自分の子供がばあちゃんからお小遣いもらったら、「ちゃんと『ありがとう』って言ったの?」言いますよね。
「ありがとうって言いなさい」
「ちゃんと挨拶しなさい」
自分もずっとそう言ってきました。

「ありがとう」
もちろん感謝を表した言葉。
でも、「感謝の言葉を言う」ことと、「感謝の心を持つ」ことは大違い。

心の中で…

「なんだこのコーチ!いっつもいっつも話長くて、南部弁全開で何しゃべってんだがわがんねんだじゃ!(コーチいつも話が長いし、訛りが強くて何を言っているか分からないんだよ)」
「とりあえず『ありがとう』って言っておこう!」

じゃダメなのです。

「…何しゃべってんだがわがんねんだじゃ!(何を言っているのか分からないんだよ)」
「でも…」
自分たちのためを思って言ってくれているんだよな…
「『ありがとう』って言おう!」

そういうことです。

体育館に向かっても挨拶しますよね。
ただ挨拶するのではなく、「誰か分かんないけど、体育館建ててくれた人っているよな。昔頑張ってこの床張ったんだよな。体育館無いとバスケできないよな。」

嘘でも無理矢理でも建前でも何でも良い!
「感謝の心を持つ」は「感謝しろ」って言っているのではありません。

人や物、事柄の一歩先にある何かについて考える癖をつけて欲しい!

これです。

その癖が付いてしまえば、あとはどこまでイメージするかってだけの話。

「コーチ話長いなぁ」→「自分たちのために話してるんだな」→「ここまで長い話するには準備するのも大変だっただろう」→「仕事もしながら大変だよな」→「ありがたいな」

始めは無理矢理だとしても、何歩か先までイメージしていると、いつか自然に本当の感謝の気持ちに辿り着く。
そういうものだと思います。

あとは、イメージする対象。

「相手のことを思う(利他心)」
「親のことを思う(親孝行)」
「先祖のことを思う(墓参り)」
「八戸のことを思う(郷土愛)」
「青森のことを思う(これも郷土愛か)」
「日本を思う(愛国心)」
「世界を思う(なんだろ?)」
「宇宙を思う(広大すぎやしませんか?)」

ちょっと行き過ぎました。

それができれば、自分の体の変化に気を配るなんて容易な気がしてきます。
そんなのバスケなんて絶対うまくなりますって!

6年生へ

感謝の心を持つということ。

実は、そんな簡単にできることではありません。
もちろん私自身なんてまだまだですし。
分かっていても、なかなかできるものではありません。
親、兄弟、身近な人に対してだと、尚更難しいですよね。

実践と反省の繰り返し。
生涯かけて訓練していくテーマです。

卒業して中学へ旅立つ6年生へ。

「感謝の心を持つことが大切」ということ。
部活動を通じて理屈は分かってもらえたかと思います。

小学生のこの時期に、これに気づいたということは、凄くうらやましいことです。
だって、人生100年として、あと88年あるわけですからね。
この先88年間、実践と反省を繰り返していったら、それはもう神の領域辿り着くんじゃね?
可能性は無限なのです!

6年生たちから、サプライズで寄せ書きをもらいました。
全員が全員、「感謝」の言葉を綴ってくれていました。
ほんと泣ける。笑

ほんと感謝の言葉をくれたことに感謝だよ。

中学行っても実践頼むね!
絶対みんな凄い人間になれるから!

2022-04-27バスケ知識チーム, ミニバス

Posted by oziii18