【ミニバス】初心者審判 公式戦デビュー(2)

2022-02-07バスケ知識ミニバス, 審判

おはようございます!

前回の続きを書いて行きたいと思います。
前回の記事はこちら。

【ミニバス】初心者審判 公式戦デビュー(1)

初心者審判の私が、公式戦デビューした話でした。
試合の頭から振り返り書いていったら長くなり、試合開始前までしか書けませんでした。
今回はその続きから行きます。

試合開始 – 攻撃方向を表す色

選手はコートに入ると、センターサークルに向き合って整列します。

主審が、各チームの色を決めます。
「白ボール!」とか「青ボール!」とか、攻撃方向を示す色ですね。
ユニフォームが淡色のチームが「白」。
濃色は「青」になることが多いですね。

濃色は、ユニフォームの色が黒でも赤でも色が付いていれば「青」になることが多いと思います。
「白」と聞き間違えることなく、パッと言いやすい色。

「黒(くろ)」だと「白(しろ)」と1文字かぶるので聞き間違えるかもしれない。
「オレンジ!」「紫!」「群青色!」だと、文字数多くて噛みそうですね。
2文字で白以外であることが分かる言葉として「青」が多く使われるのだと思います。

試合開始 – ジャンプボール

副審は、スコアラーズテーブル側に立ちます。
主審は、試合開始の合図として笛を吹き、選手は挨拶して、ジャンプボールの形となります。
ジャンプボールのトスは主審です。

このとき副審は、ゲームクロックが6分(ミニバスの例)になっていること。
得点が0対0になっているか確認する。
OKならば、下図「U」の位置で、片手をパーにして高々と挙げる。
「ゲームクロック止めててね!まだ始まってないから。」ってことを示します。

審判ポジション_試合開始
審判のポジション(試合開始)

ジャンプボールして、ボールコントロールが始まった瞬間、挙げた手を下ろす。
「ゲームクロック動かして!」腕を下げる仕草でスコアラーズテーブルに伝えます。

試合開始 – リードポジションへダッシュ

ジャンプボール直後、おぢさん審判にとっての試練が訪れます。

それは、攻撃方向を瞬時に見極める!
そして、リードポジションまでダッシュ!
攻撃方向によって、ダッシュの目的地が変わるんです。
下図の通りです。

審判ポジション_右方向
審判ポジション 右方向
審判ポジション_左方向
審判ポジション 左方向

瞬時の判断力と、強靭なアキレス腱が必要です。

試合中の審判の動き

審判は、2人で行う2PO(ツーパーソンオフィシエーティング)、3人で行う3PO(スリーパーソンオフィシエーティング)の2種類あります。
特に断りなく2PO前提で書いていました。
私は2POしか経験ありません。
青森ワッツなどプロの試合や、ミニバスでも決勝になると、3POで行われます。
初心者審判が割り当てられる予選レベルでは、基本2POとなります。

2POの場合、リードとトレイルの2つの役割を行います。
図中では「L」がリード。「U」がトレイルです。
副審は、試合直後にダッシュ!必ずリードからのスタートとなります。

その後は、攻撃方向が変わったら、リードがトレイル。トレイルがリード。
行ったり来たりとなります。

このリードとトレイルで、フロアの受け持つ範囲が違ったりしますが、その辺の話はまた後日。

リードとトレイルが入れ替わる場面があります。
全部はまだしっかり把握できていませんが、ファウルを取ったときがいい例です。
リードの審判がファウルを取ったら、テーブルコールしている間に入れ替わります。
トレイルの審判がリードになり、フリースローやスローインの準備をします。
この入れ替わりで、試合をスムーズに進める訳ですね。

ファウルやバイオレーション

試合中、ファウルやバイオレーションが起きたら、審判が笛を鳴らしてゲームを止めます。
初心者とって、これがなかなか難しい。

何が難しいかというと、まずは思い切って笛を吹けない。
「あっ、今トラべっぽかったけど…」
「ファウル!(手だけちょっと挙げて)っぽいけど、そうじゃないかも…(スッと手を下ろし無かったことに。笑)」

「ん?」って思う場面が何度もあるのですが、咄嗟に吹けないんです。
これは、もう慣れだと思います。

先輩審判の皆さん口を揃えて、「とにかく間違っても良いから、自信を持って吹いてください」とアドバイスを受けます。
本当にその通りだと思います。

ある程度バスケ経験があり、普段から試合を見ていれば、違和感を感じると思います。
その違和感を信じて、堂々と吹くこと。
それが第一歩だと思います。

デビュー戦の最中、見守って下さった審判部の方に、とても良いことを言われました。

「吹かないと正しいも間違いも無いですからね。間違ってたら振り返って次に生かせるけど、吹かないと振り返ることもできない。どんどん吹くことが上達のスタートです。」

本当にその通りですね。
結果的にデビュー戦では数回しか吹けませんでしたが、今後はどんどん吹いて行きたいです。

頑張って取ったファウルのなかで、グッドコールと言って頂けたものもありました。
しかし、テーブルコールが間違っていたようでした。
8番だと思って堂々とコールしましたが、実は6番だったそうです。

アウトオブバウンズ

ボールがコートの外に出たことを「アウトオブバウンズ」といいますね。
そのとき、最後にボールに触れたチームはどちらか。
つまり、ラストタッチを審判はしっかりと見ていなければなりません。

これも、なかなか難しい。

この試合で、主審の方から、頂いた素晴らしいアドバイス。
それは、「ラストタッチの瞬間だけを切り取って見ていてはダメ」というもの。

自分にありがちなのは、ボールがコートから出た瞬間、ピッと笛を吹きながら「最後に触れた選手が白だったよな」と考え「青ボール!」と言います。
もう、ラストタッチの瞬間しか思い出せていません。

そうではないのです。
試合の流れを常に認識していなければダメだということ。

白チームがボールを保持して攻めていた。
青チームがボールを奪いに行った。
その結果、アウトオブバウンズになった。

青チームが奪いに行った結果なので、普通に流れを見ていれば、再び白チームの攻撃になるのが自然です。

瞬間だけを切り取ることで、反対側のスローインにしてしまうことが何度がありました。
本当にラストタッチが正しくても、会場は「え!?」となってしまうこともあります。

つくづく「視野だよな」と勉強になりました。
コーチとして、「ボールばっかり見るな!」「周りを見なさい!」とよく言いますが、審判も一緒だよな。
ゲームの流れ。選手全体の動き。
正しいジャッジをするためのポイントは視野。

加えて「この流れ、何か起きるかも。」という予測。
勉強になりました。

試合終了

なんだかんだで4クォーターを走り切り、試合終了。

副審の役割は、表示している得点が、スコアと一致していることの確認。
得点に間違いなければ、主審に合図を送り試合終了。
主審の笛の合図で挨拶して試合終了です。

振り返り

試合終了後、協会の審判部の方を交えて、振り返りミーティングを行いました。

そこで頂いたアドバイスは、以下の通りでした。

近すぎず遠すぎず、ポジションは良かった。
しかし、覗き込むように見ている場面があったので、足を使って動くこと。

これは、ベンチから見ていて気になる部分なのだそうです。
「その位置から本当に正しいジャッジできるの?見えないなら動けよ!」ベンチのコーチは、気にして見ているかもしれません。
「ちゃんと見えてますよ。正しいジャッジできますよ。」と、安心してもらうため。という意味もあるとのことでした。

グッドコールがあったが、残念ながらナンバーコールに間違いがあった。
もし、番号が不安だったら、選手に「番号見せて」って言って良いので、確実に確認すること。

ファウルを取ったことに満足して、気が抜けることが多々あります。
自分によくありがちなのが、シュートファウルを取ったあと。
バスケットカウントなのに、2ショットのコールしてしまうことが結構あります。
試合の流れを意識して見ることが大事なのだと思いました。

全体的には、落ち着いて対応できていて良かった。
ただ、もっともっと吹くことで、議論できる材料が増える。その結果、上達も早まる。

やっぱ吹くことが大事ですね。

今回遭遇した場面とルールブックとを照らし合わせて、知識や技術をアップデートしてくことが重要。

本当にそうだなと思いました。

分厚いルールブック。
全てをきっちり頭に入れておくのは、なかなかできるものでは無いと思います。
ただ、遭遇した場面を曖昧のまま終わらせるのではなく、「ルールブックにはこう書いてあるんだ。だから、あの時はこうジャッジすべきだったんだな。」
その都度その都度、正しい知識を積み重ねていく。それが大事なのだと思いました。

やはり振り返りは重要ですね!
貴重なアドバイスを頂き、本当にありがとうございます。

最後に

初めての公式戦、笛を吹く回数が少なかったり、細かいジャッジミスがあったりしたものの、全体的にはなんとか無難に終えられたのではないかと思います。
アドバイス頂いたこと、学んだことを次回にできるようになれば、上達していくことができると思いました。

引き続き頑張ります!

2022-02-07バスケ知識ミニバス, 審判

Posted by oziii18