リバウンドを制するものはゲームを制するのか?
おぢさんがミニバスの練習から学んだバスケット基礎シリーズ。
第二弾は、リバウンドです。
初めに言っときますが今回も低レベルです。
バスケットマンなら誰でも感覚で分かってることを、敢えて掘り下げて書いてみます。
なぜかと言えば、それは「おぢさん」だからです。
そして、息子がバスケを始めたからです。
更に、その母親である嫁は、バスケのバの字も知らない超ド素人だからです。
そんなド素人たちに「リバウンドはとっても大事なんだ!」って言うと、絶対「なんで?」って言われます。
「リバウンド取ると失点が減って攻撃チャンスも増えるんだ!」っていうと、多分「なんで?」って言われます。
そんなとき、サラッと納得させられるカッコいいおぢさんになりましょう。
そういう趣旨でやっていきます。
リバウンドを制するものはゲームを制するのか?
超有名バスケ漫画の超有名な言葉ですよね。
この言葉、バスケットボール指導教本にもバリッと載ってるんですね。
リバウンドボールをどれだけ獲得できるかによって、その後のプレイ展開が大きく変わり、また、最終的にはそれがゲームを左右する要素となる。まさに「リバウンドを制するチームはゲームを制する」のである。
『バスケットボール指導教本 改訂版 上巻』公益財団法人 日本バスケットボール協会 編
更に、バスケットボール教本の下巻には、もっとすごいことが書いてました。
「オフェンスは観客を呼び、ディフェンスはゲームに勝利し、リバウンドはチャンピオンシップを制する」と言われている。
『バスケットボール指導教本 改訂版 下巻』公益財団法人 日本バスケットボール協会 編
チャンピオンシップを制する。すごい!
なぜリバウンドは大事なのか?
そこまで書かれるということは、よっぽどリバウンドって大事なのでしょう。
ではなぜ大事なのか?
これについては、指導教本には以下の通り書かれていました。
ディフェンス側が、リバウンドボールを獲得すると、相手に余分なシュート機会を与えず、失点を少なくすることができる。
オフェンス側は、さらにもう1回ゴール近くでシュートチャンスを得ることができ、得点が増える。そして、相手のファウルを誘うこともできる。
『バスケットボール指導教本 改訂版 下巻』公益財団法人 日本バスケットボール協会 編
果たして本当なのだろうか?
いやいや絶対本当です!
この上ないわかりやすさ。サイコーです。
でも、「だからリバウンドは大事なんだ!」って言っても、嫁息子は「なんで?」ってなります。
「本当に勝敗を左右するほど大事なの?どれくらい大事なの?リバウンドを持ち上げすぎぢゃね?」って多分なります。
うん。
大事なのは分かっている。
でもそこまで質問責めにあうと、「確かにちょっと盛りすぎかも」って気がしてきますよね!
おぢさんですからね!
ならば実験して確かめてみましょう!
リバウンドの大事さを感じ取れる思考実験
思考実験…。
いい響きですね。かっこいいです。
言ってみたかっただけです。ただのシミュレーションです。
前提条件
AチームとBチームが、6分間の試合をしました。
両チームのつよさは以下の通りとします。
Aチーム | Bチーム | |
オフェンス力 | 50 | 50 |
ディフェンス力 | 50 | 50 |
リバウンド力 | 0 | 100 |
両チーム、オフェンス力とディフェンス力が全く互角です。
50%の確率でシュートが入ることとします。
リバウンド力だけ大きな差があります。
Aチームはリバウンド力0です。笑っちゃうくらい全くリバウンドが取れません。
Bチームはリバウンド力100。オフェンスリバウンドも、ディフェンスリバウンドも、100%もぎ取ります。
オフェンスリバウンドを取った場合、その後のシュートは100%決まるものとします。
最後に、1回の攻撃に要する時間は、両チームとも20秒とします。
オフェンスリバウンド直後の攻撃の場合だけは、10秒とします。
それでは、試合開始!!
リバウンド力 0 vs 100
両チームの力の差はリバウンド力だけ。
試合展開を図で表すと、以下の通りとなります。
左から右へと時間が流れていきます。
青い四角がAチームが攻撃している時間。緑がBチームです。
四角の中の○と×は、シュートの結果です。
Aチームのボールで試合開始。
20秒間ボールを回してシュートするも惜しくも外れました。
さすがリバウンド力100のBチーム、きっちりとディフェンスリバウンドを取ります。
変わってBチームの攻撃ですが、こちらもシュートを外しました。
しかし、ここで差が出ます。
Bチームは、難しいと言われるオフェンスリバウンドを楽々取ってシュートを沈めました。
Bチーム先制!0対2!
こんな感じで試合は進んでいきます。
最終的にどうなったでしょう?
なんと!対戦結果は、8対16!!
ダブルスコアでBチームが勝利しました!
オフェンス力もディフェンス力も全く同じなのに!
リバウンド力の差だけで、ダブルスコア!!
リバウンド力 100 vs 100
試合の後、Aチームの監督は、めちゃめちゃヘコみました。
でも酒の力ですぐに前向きな気持ちを取り戻しました。
そして、テープが擦り切れるほど試合のビデオを見返し、監督は1つの答えにたどり着きました。
それは…
「うちのチームはリバウンドが弱い!!」
さすが監督、気づきましたね。
この反省点をすぐに行動に移し、リバウンド力の強化を行います。
そして、再戦の日を迎えました。
Aチーム | Bチーム | |
オフェンス力 | 50 | 50 |
ディフェンス力 | 50 | 50 |
リバウンド力 | 100 | 100 |
なんとリバウンド力含めて、全くの互角!!
こんな短期間で力を付けるなんて、さすが名監督!
ここまでリバウンド力が互角だと、オフェンスリバウンドなんて全くもって取れません。
両チームとも、ディフェンスリバウンドを100%確実に取ります。
試合はどうなったでしょう。
なんと8対8!
同点!!
前回ダブルスコアをつけられたAチームが、リバウンドを強化しただけで、失点が8から0!
すばらしい進化です!
なぜこんなにも差がでるのか?
1試合目。
Aチームは全くリバウンドを取れませんでした。
ということは、Bチームにオフェンスリバウンドを全て与えてしまっていたということ。
オフェンスリバウンドを取られるとどうなるか?
リバウンドボールは、シュート飛距離の2分の1の距離に落ちてくる可能性が高いそうです。
つまり、ゴールに近い確率の高い位置で、もう一度シュートチャンスを与えてしまっていたということになります。
シミュレーションでは、オフェンスリバウンド後のシュート確率を100%にしましたが、この理由からです。
私もナイターバスケの試合で、ごくごく稀に得点することがありますが、振り返るとオフェンスリバウンドからのシュートが多いです。
おぢさんでも点が取れちゃうくらい、シュート確率が高いのですね。
ディフェンス側から見ると、本来失点0で守りきったものを、失点2にしてしまう。
オフェンス側から見ると、本来得点0で失敗に終わった攻撃を、得点2にすることができた。
気分的にも全然違いますね。
これが、攻撃回数分、積み重なるのです。
それは点差開きますね。
おわりに
結論は、はじめから出てますね。
指導教本に書いてある通りです。
これですね。もう一回引用。
ディフェンス側が、リバウンドボールを獲得すると、相手に余分なシュート機会を与えず、失点を少なくすることができる。
オフェンス側は、さらにもう1回ゴール近くでシュートチャンスを得ることができ、得点が増える。そして、相手のファウルを誘うこともできる。
『バスケットボール指導教本 改訂版 下巻』公益財団法人 日本バスケットボール協会 編
そのまんまでしたね。
でも、シミュレーションしてみることで、より感覚で判った感じしません?
これで子供にも堂々と説明できそうです。
いや逆に「説明なげんだぢゃ!」って怒られるかも。
話が長いのは仕方ないですね。
おぢさんですからね!